2025.02.05
若狭塗とは
若狭塗(わかさぬり)は、福井県小浜市周辺で作られている漆器です。江戸時代初期に、若狭湾のそばに領地があった小浜藩の御用職人が、美しい海底の様子を図案化したものが起源とされています。
若狭湾は狭い湾がいくつも入り込んだリアス式海岸で、日本三景のひとつに数えられる天橋立(あまのはしだて)や、日本三大松原のひとつである気比松原(けひのまつばら)など、多くの景勝地がある風光明媚な場所です。
若狭塗の特徴は、卵の殻や貝殻、マツの葉などで模様をつくり、その上に漆を塗り重ねて研ぐ「研ぎ出し技法」を用いていることです。そのため、漆器のなかでも独特な風格と重厚感を持っているので、美術品として珍重されています。水や熱に強いことから日用品としても普及し、若狭塗箸は国内で生産されている塗箸の多くを占めているほどです。また、分業ではなくすべての工程をひとりの職人が一貫して行なうので、それぞれの職人の個性が強くあらわれることも若狭塗の魅力となっています。
