2025.07.10
砥部焼とは
砥部焼(とべやき)は、愛媛県伊予郡砥部町周辺で作られている陶磁器です。江戸時代中期に作られ始め、1976年(昭和51年)には経済産業省により伝統的工芸品として認定されました。
砥部は四国一の焼き物の里としても知られている街で、磁器原料に恵まれる中央構造線に位置しています。山地から良質の陶石(とうせき)が採れたことで磁器文化が広がり、今も多くの窯元が残っています。砥部焼の特徴は、光を通すほどに際立った白く美しい磁肌です。有田焼と比べると白い磁肌にやや灰色味が感じられ、原料となる陶石に鉄分などの成分を含むので色味が変わります。その分、砥部の職人らは釉薬(ゆうやく)を改良したり、デザイン職人が手描きで絵を描いたり、様々な工夫を施してきました。砥部焼は手作り・手焼きで親しみのある焼き物として愛され続けています。
