2023.12.17
博多織とは
博多織(はかたおり)は福岡県福岡市博多地区周辺で作られている織物です。中国から伝来した織物の技術を独自で発展させた織技術は上質な織物として時代を通じて評価されています。
博多織の特徴は、たくさんの細い経糸(たていと)を使用し、経糸で柄を浮かせるように綿密に織られることです。強い打ち込みのため独特の張りや厚みがあり丈夫で、男帯として古くは武士、近年は力士のまわしとしても多く用いられてきました。帯を締め込んだ時には独特の「絹鳴り」とよばれる絹擦れの音がします。
博多織の素材には生糸や絹糸、金銀糸、うるし糸が用いられ、箔には金銀箔、うるし箔が使われています。製法により「献上・変り献上」(けんじょう・かわりけんじょう)、「平博多」(ひらはかた)、「間道」(かんどう)、「総浮」(そううけ)、「捩り織」(もじりおり)、「重ね織」(かさねおり)、「絵緯博多」(えぬきはかた)の伝統七品目が設定され、伝統技法が受け継がれています。
